FAQ
よくあるご質問
About Clinic当院について
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- 完全予約制ですか?
予約されて来院していただくとお待ちいただくことは少ないです。ただ、急にお痛みがでたり詰め物が取れて見た目が悪い場合はもちろん順次拝見させて頂きます。
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- 歯が痛いのですが急に診てもらえますか?
もちろん拝見させて頂きます。ただ、元々の予約の患者様がおられますので、順番に拝見させた頂きます。外傷などの緊急の処置が必要な患者様は早急に拝見させていただきます。
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- クレジットカードは使えますか?
自由診療(保険外診療)に関しましてはクレジットカードを適応させて頂きます。
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- 小さい子供連れでも来院できますか?
すぎのこ保育園を併設しておりますので、保護者の方の治療中に小さなお子様をお預かりさせていただきます。
その際は事前にクリニックに申し付けください。
院内にも保育士免許所持者もおり、キッズルームも設けておりますので、お子様連れで来院いただいても大丈夫ですよ。
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- 治療中子供を見ていただけますか?
当院附属のすぎのこ保育園にてお預かりさせて頂きます。クリニック内でもスタッフが対応いたしますので、その際は事前にお申し出ください。
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- 妊娠中ですが来院できますか?
妊娠中は治療に制限がありますが拝見させて頂いております。神戸市の妊産婦のための歯科検診が当院でも受けられますのでご活用ください。
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- 何歳から来院できますか?
0歳児から来院できます。
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- 何歳から検診を受けたほうがいいですか?
歯が生えてきたら検診を受けてください。このころからもう予防をしなければなりません。生まれたばかりのときはお口の中は無菌状態です。歯が生えた時からもう歯に虫歯菌の感染の可能性があります。
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- 車で来院したいのですが駐車場はありますか?
当院より西に50mの共同駐車場に2台用意しております。駐車場入り口はいってすぐ右側と正面がすぎ歯科クリニック専用駐車場です。
もし、駐車場が満車の場合、近隣のコインパーキングをご利用ください。領収書をお持ちいただければ当院で立て替えいたします。
詳しくはスタッフにお聞きください。
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- インプラント治療は危ないですか?
インプラント治療はすでに医学的にも確立された治療法です。適応さえしっかり守れば危険な治療法ではありません。
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- レントゲン撮影での放射線量が気になります。
当院はデジタルレントゲン撮影を使っております。放射線量は従来より半分以下になっており、安全に撮影できます。
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- 治療に使う器具は滅菌されていますか?
お口の中にはいる器具はすべて滅菌されております。滅菌できない器具は基本的にディスポーザブル(使い捨て)です。
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- 痛くない治療はありますか?
痛みがないように麻酔を工夫して治療を行います。痛みが少ない治療を希望される場合は事前にお申し付けください。
Dental Therapy歯科治療
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- 虫歯はどの様に進行しますか?
虫歯(う蝕)はどこからでも発生しますが、通常歯ブラシが届きにくく歯垢がたまりやすいところから起こります。具体的には、かみ合わせの細かいしわや歯と 歯の間、歯の根本が好初部位です。う蝕は歯の内部に向かって進行しますが、歯の中には神経(歯髄)があり、歯髄に炎症が起こると強い痛みを感じます。これ が歯髄炎です。歯髄炎を放置しておくと、歯髄は死んでしまい、いったん痛みは消失しますが、炎症は歯根の小さな穴から骨(歯槽骨)に向かって広がり(根尖 性歯周炎)、根尖病巣を作ります。そのころには、咬んだとき痛いという症状が出ます。それがさらに広がると歯ぐきに膿がたまり、ズキズキ痛みが出て最後に は歯ぐきを破って膿が出ます。
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- 歯髄炎の治療は?
歯髄の痛みは、歯髄を除去することにより消失します。歯髄は全部とらなくても痛みは消失しますから、ある程度除去して、歯にできた穴をただ埋めるだけの治 療をされていた時代もありました。しかし、歯髄が残っていたり歯髄をとった後の管状の隙間(根管)を完全に埋めることができなければ、根尖性歯周炎に移行 する可能性が高いことがわかってきました。そのため、今は歯髄を全て除去し、しかも根管を根の先までゴムのようなもので封鎖する(根管充填)治療に変わっ ています。それには、根の先まで器具を入れる必要があるため、その結果治療後の痛みが出る頻度が増えてきました。したがって、歯髄を除去した後の痛みは、 治療の予後をよくするための努力の結果だとお考えください。
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- 根尖性歯周炎の治療は?
基本的には歯髄炎の治療と似たような治療ですが、強い痛みや歯ぐきの腫れがあれば、抗生物質を処方することもあります。原因は根管にありますから、根管に 残っている歯髄や汚染したものを除去して、根の先まで封鎖することにより治癒します。根の先までの封鎖が難しい場合は、外科的に歯根の先端を切除する場合 もあります。根尖性歯周炎には慢性のものもあり、その場合無症状ですが、放置すると痛みや歯ぐきの腫れが起こる可能性が高いため、治療の対象となります。 その場合、無症状のものが治療により一時的に痛みが出ることがありますが、これも根の先まで器具を入れる必要があるために起こる結果です。
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- 歯周病とは?
歯肉(歯ぐき)や歯槽骨など、歯をささえている組織の病気です。歯周病になると歯肉は赤みを増し、腫れて、容易に出血するようになります。また、歯根のま わりの歯槽骨は吸収してしまい、吸収がある程度進むと歯がぐらぐら動くようになります。歯周病は慢性の経過をとることが多く、症状が出にくい病気です。自 覚症状としては、歯肉からの出血、咬んだときの違和感、口臭などが代表的ですが、強い不快感は出ず見過ごされがちです。時々、歯肉が大きく腫れ、膿がたま り痛みを伴う急性期をむかえることがありますが、それも時間がたてば自然に治ってしまうことが多く、放置されてしまいます。しかし、大きな腫れはなくなっ ても歯周病が治ったわけではないため、歯周病は確実に進行していきます。歯が大きく動き始めると、咬んだとき痛みを感じますが、それは歯周病がかなり進行 した状態ですので、治療は困難となります。
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- 歯周病の原因は?
歯周病の原因は歯垢(プラーク)です。家庭での適切な歯磨きと、定期的な歯科受診をしなければ、歯周病の危険性は高まります。歯周病の進行を早める危険因子としては、歯ぎしり、糖尿病などの全身の病気、喫煙、ストレス、遺伝、ホルモンの変化、栄養不足などがあります。
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- 歯周病の治療は?
歯周病の原因である歯垢を除去することが基本です。歯垢の除去は毎日行わなければなりません。そのため、歯垢を効果的に除去するための適切な歯磨き法を患 者さん自身が修得することが不可欠です。したがって、治療は歯ブラシ、歯間ブラシ、デンタルフロスなどの歯垢をとるための器具の適切な使い方を患者さんに 身につけていただくことから始まります。歯垢が固まった歯石が付着していると、歯がでこぼこしてしまい、歯垢の除去が困難になります。歯石は歯ブラシでは 除去できませんから、歯科医師がとります。歯石は歯肉に覆われている部分の歯根にも付着しており、歯肉を剥離して確実に歯石を除去する手術も行うことがあ ります。歯周病が治癒した後は、腫れていた歯肉が退縮するため、歯根が露出することが多く、それにより歯が長く見えたり、歯と歯の間の隙間が大きくなった り、あるいは神経がある歯ではしみるといった状態が起こります。しかし、現状ではそれらのことが起こることが予測される場合でも、歯周病の治療を行った方 がいいと考えられています。歯周病は再発しやすい病気ですから、治癒した後も再び歯石がつかないように毎日の歯磨きが非常に重要です。再発がないかを検査 するために、定期的な歯科受診も必要となります。
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- 痛みを感じることなくう蝕(むし歯)の治療を進める方法はあるのでしょうか?
う蝕の進行の程度により方法は異なります。 う蝕が歯髄(歯の神経)に近いところまで進んでいたり、歯髄まで達している場合では、麻酔なしでの治療はとても痛いものとなってしまいます。歯科の麻酔は 痛いと思われがちですが、針を刺すところにあらかじめ麻酔薬の入ったゼリー状やスプレーなどをつけておくと、針を刺すときにわずかに痛いか、全く痛みを感 じません。ほんのわずかの時間痛いだけで、麻酔後は痛みを感じることなく治療を受けることができます。
う蝕の進みがあまり深くはないが、かぜや水などでしみるような程度の場合は麻酔を施しての治療のほかに、現在では、レーザー装置を用いた治療や、薬品で化 学的にう蝕を軟らかくしてかき取る方法、細かい粒子をう蝕のところに吹きつけて削り取ってしまう装置の使用などがあります。
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- 冷たい水でしみるときと、熱いお湯でしみるときの違いはどのようなものでしょうか?
歯髄の炎症の程度の違いにより、症状が異なってきます。
冷たい水でしみるときは、う蝕による場合や、歯髄に炎症があってもまだ初期の段階であるといえます。しかし、冷たい水では感じず、熱いお湯で痛みを感じる ようになってきた場合、う蝕の原因となる細菌が歯髄の方まで進み、歯髄の大部分が炎症をおこしているものといえます。つまり、熱いもので痛みを感じるよう になると、う蝕がかなり進行し、歯髄全体にまで及んでしまっているといえるでしょう。
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- 歯に詰めたものがどうして短期間の間にとれてしまったりするのでしょうか?
詰め物の周りがう蝕になっていることが考えられます。
詰め物がとれてしまう原因としてまず、詰め物の周りがう蝕になってしまっていることが挙げられます。う蝕の部分を削って、その場所に金属や、プラスチック の詰め物を入れますが、それらは健康な歯に対しては強力に接着します。しかし、歯と詰め物とのわずかなすき間からう蝕になることがあります。う蝕になった 歯に対しては、接着力がかなり劣ります。そのため、詰め物がとれてしまうのです。特に、詰め物と歯とのすき間が大きかったり、詰め物を入れる時点でう蝕の 部分が残っていたりするととれやすくなります。きちんとした処置を受けても、その後の歯磨き等を怠りう蝕になりやすい環境を作ってしまいますと、このよう なことがおきてしまいます。日頃の歯磨きがとても大事です。
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- 顎関節症の原因にはどのようなものがあるのでしょうか?
顎関節症の原因には、咬み合わせの異常(強くぶつかる歯がある、奥歯の咬み合わせが低いなど)、無理なあごの使い方、悪習癖(歯ぎしり、くいしばり、片側ばかりでのかみ癖など)、精神的ストレスなどがあり、これらの原因が単独、あるいは複合して顎関節症を引き起こすと考えられています.また、顎関節や咀嚼筋の抵抗力の個人差も関係していると考えられています。
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- どのくらいの大きさまで口を開けることができれば正常なのでしょうか?
いちばん大きく口を開けたときの上の前歯と下の前歯の間の距離を最大開口量と呼んでいます.あごに異常のない成人の最大開口量の平均は45〜50mm程度といわれています.ただし、あごの大きさや歯並びなどにより、個人差がありますので、一般的には、痛くなく40mm以上口を開けることができれば、正常範囲と考えられています。
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- どうして歯ぎしりがおこるのですか?
歯ぎしり」とは睡眠時などに歯を強くこすり合わせ、きりきりと音をたてることです。歯ぎしりが起こる原因はいろいろありますが、成長期に起こる歯ぎしりのように、かみ合わせを調整するための生理的な反応もあります。しかしかみ合わせに全く問題が無くても、強い歯ぎしりを日常的に行っている人もおり、歯ぎしりがどのようなメカニズムで起こるのかは未だ明確になっていません。日々のストレスが歯ぎしりに影響を与えるという報告もあり、これは現代人にとっては避け難いことかもしれません。
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- パノラマ写真を撮影した後に、歯のX線写真を撮られましたが、そんなに必要なのですか?
パノラマ写真は上下の顎骨や左右の顎関節まで展開されて写り、治療する歯がその中のどの辺にあって、周囲とはどのような関係にあるのか観察できます。また、潜在的な疾患があったとしてもその発見にも役立ちます。ただ、パノラマ写真は歯のX線写真ほど鮮明はなく前歯部に障害となる陰影が現れたりなどするため、実際に歯を治療するためには、歯のX線写真が必要になるわけです。
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- 歯のX線写真を何回も撮影していますが、癌にはならないのでしょうか?
歯のX線写真一枚当り、実効線量当量は0.03mSv程度で 一年間に受ける自然放射線量2.4mSvと比べ小さな値です。
又、200mSv以下の低線量の被爆による有意な白血病の増加はみとめられておりません。
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- X線撮影で皮膚が赤くなったりはしないのですか?
皮膚障害は、確定的影響でしきい線量があり、一定の線量を超える被爆をしないかぎり発生しません。その線量は、初期紅斑で2Gyで、一般の歯科や頭部の撮影では数mGy程度の線量ですので障害が発生する心配はありません。又、100mGy未満の少ない線量では確定的影響である胎児の奇形、水晶体の混濁、一時的不妊なども発生しません。
Implantインプラント
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- インプラント治療とはどのような治療でしょうか?
齲蝕(虫歯)や歯周病(歯槽膿漏)によって、また外傷によって歯を失うことがあります。またヒトによっては先天的に歯が無い場合があります。そのような歯が無い部位の顎の骨にインプラントを埋め、そのインプラントに義歯を付ける治療方法がインプラント治療です。インプラント治療は1本の歯がなくなった場合から全部の歯がなくなった場合まで、適用できる治療方法です。
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- インプラントの材料は何でしょうか?
咬合力に耐えられる強度があり、生体親和性が高く、骨との結合することから、現在インプラント材料としては、主にチタンあるいはチタン合金が使用されています。インプラントと骨との結合を促進する目的で、インプラント表面を様々に改変したインプラントが多く用いられています。
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- インプラント治療の利点は何でしょうか?
インプラント治療の利点は、義歯をしっかりと固定できることです。インプラント治療においては、残っている歯を削ったり、残っている歯に義歯を安定させるための装置を付けたりすることはしません。残っている歯に負担をかけずに治療をおこなうことができることも、インプラント治療の利点です。
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- インプラント治療の欠点は何でしょうか?
インプラント治療の欠点として、インプラントを埋入するための手術を受ける必要があるため、全身状態が良くない場合には適用が難しいこと、治療期間が長いこと、治療費が高額であることが挙げられます。 現在のインプラントは骨に結合するのですが、粘膜との結合が強くないため、天然の歯に比較すると感染に弱いことも欠点です。さらに、インプラント埋入予定部位に骨が十分に存在しない場合、治療が困難であることも欠点です。 またインプラント治療において問題が起きた場合には、その問題の解決が難しいことも欠点です。
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- インプラント治療は誰でも受けることができるのでしょうか?
他の歯科治療と異なり手術を伴う治療であると同時に、治療終了後も十分なケアが必要です。 高血圧症や心臓疾患等の循環器系疾患、喘息等の呼吸器系疾患、糖尿病や骨粗鬆症等の疾患、腎臓や肝臓の機能障害がある場合には注意が必要です。 また、現在服用されている薬によっては、インプラント治療が適さないこともあります。 インプラント治療を担当する歯科医師から、全身状態や服薬状態について聞かれた場合には、正確に答えてください。
インプラント埋入予定部位に充分な骨が存在しない場合には、インプラント治療をおこなうことが困難です。 インプラント埋入手術の前、あるいは埋入手術と同時に骨を造るための手術をおこなうことで、インプラント治療をおこなうことは可能ですが、患者さんの負担が増加します。
さらに、歯周病に罹患している患者さんや喫煙される患者さんにおいては、治療後のインプラントの残存率(寿命)が低いことが知られています。歯周病に罹患している場合は歯周病の治療を優先しておこない、喫煙されている場合は減煙あるいは禁煙してから、インプラント治療を受けることをお勧めします。
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- 現在歯周病に罹っていますが、インプラント治療を受けることができますか?
歯周病に罹患している患者さんにおいては、治療後のインプラントの残存率(寿命)が低いことが報告されています。 歯周病に罹患している場合は、歯周病の治療をおこなってから、インプラント治療をおこなうことをお勧めします。
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- インプラント治療の治療期間について教えてください。
インプラント治療においては、治療を開始から治療終了までの期間は、個々の症例によって異なります。顎の骨にインプラントを埋めてから、インプラントに骨が結合するためには、一定の期間が必要であり、この期間はインプラントを埋めた部位の骨の状態に大きく影響されます。 また、インプラント治療部位の骨の造成が必要な場合には、さらに治療期間が延びることになります。 インプラント治療を受ける前には、治療期間についても、しっかりと確認してから治療を受けるようにしてください。
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- インプラント治療の前にCTを撮る必要があるのでしょうか?
CTを撮影することで、上顎、下顎の骨の3次元的構造、骨の内部にある神経や血管の走行、さらにインプラント埋入予定部位の周囲の組織の状況が明らかになります。全ての症例にCT撮影が必須であるとは言えません。 しかし、CTを撮影することで、顎の3次元的な解析が可能ですので、より安全で確実なインプラント治療に繋がることは確かです。
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- インプラント治療は痛くないのでしょうか?
インプラント埋入手術の際には、歯を抜いたり歯を削ったりする時に使用する局所麻酔を使用します。 また手術時間が長い場合でも、麻酔医がいるところでは静脈内鎮静法を用いることで、楽に手術を受けることができます。 したがって、手術中に痛みを感じることはありません。しかし、麻酔効果は一定時間しか持続しませんので、手術後には鎮痛薬(痛み止め)を服用していただきます。術後の痛みは、症例によって異なりますし、痛みの感じ方の個人差もありますが、通常の場合、鎮痛薬を数回服用する程度で、痛みは次第に治まる筈です。 術後に長期間痛みが継続する場合は、担当医に問い合わせてください。
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- インプラント治療後の腫れはありますか?
インプラント埋入手術後、インプラント部が腫れます。腫れる程度は手術の状況によりことなりますが、次第に腫れは引きますので心配はいりません。 また手術部位に関連して内出血が起きて顔の一部が紫色になることがあります。このようになった場合にも心配はいりませんが、治療を受けた先生にご相談ください。
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- インプラント治療後の注意を教えてください。
インプラントは骨としっかりと結合しますが、天然歯と比較すると粘膜との結合が弱いため、感染し易い欠点があります。したがって、歯ブラシやその他の器具を用いた患者さん自身による毎日の口腔清掃が極めて重要です。 さらに、治療後の良好な状態を長期維持するためには、定期的な経過観察(メインテナンス)が欠かせません。 患者さん自身による口腔清掃が十分でない場合あるいはまた定期的なメインテナンスがおこなわれない場合、問題が起きる可能性が高くなります。
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- インプラント治療後に定期的に来院するよう指示されました。その理由について教えてください。
治療後の良好な状態を長期維持するためには、治療を担当した歯科医による定期的な経過観察(メインテナンス)が極めて重要です。 インプラント治療後に起きる問題を未然に防止するため、あるいは問題が起きても早期に解決するためには、メインテナンスが重要であることをご理解ください。
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- インプラント治療終了後に起きる可能性のある問題について教えてください。
義歯の破折(義歯の一部が欠けること)、義歯の脱落が起きることがあります。義歯を固定しているスクリュー、または、アバットメント(インプラントと義歯の間の部品)を固定しているスクリューの緩みが起きることがあります。 またインプラント周囲の感染(インプラント周囲粘膜炎あるいはインプラント周囲炎)が起きることがあります。インプラント周囲粘膜炎はインプラント周囲の粘膜に限局した病変ですが、インプラント周囲炎はインプラント周囲の骨の吸収をともなう病変です。 インプラント周囲炎はインプラントの喪失に繋がりますので注意が必要です。
これらの問題を予防するためには、患者さん自身がおこなう日常の口腔清掃が重要です。 さらに、患者さん自身が治療部位を含めて日頃から口腔内の状況に関心を持ち、もし何か変わったことがある場合には、治療を受けた歯科医(歯科医院)に直ちに連絡して診てもらうことが重要です。 治療後の経過が順調な場合も、治療を担当した歯科医(歯科医院)の定期的な経過観察(メインテナンス)を受けることを忘れないでください。
Periodontal Disease歯周病
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- 歯周病の原因はプラークと聞きましたが、プラークって何でしょうか?
プラークとは、歯に付着している白、または黄白色の粘着性の沈着物で、非常に多くの細菌とその産生物から構成されています。
またプラークはバイオフィルムとも呼ばれていて強固に歯に付着してるだけでなく、薬品だけでは除去しにくい状態になっています。そのためにしっかりと歯ブラシ等で除去することが大切になります。
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- 歯周病にどうして煙草が悪いのですか?
喫煙が悪い理由はいくつかあります。
・喫煙する人は統計的に喫煙しない人よりも歯周病にかかりやすいというデータがあること。
・タバコに含まれる化学物質が歯肉からの出血を抑えたり、歯肉を硬くすることで症状が気づきにくくなること。
・喫煙者は末梢血への影響があるので、歯周病の治り方がわるくなること。
です。
つまり煙草は歯周病になりやすくするばかりでなく、気付き難くし、また治り難くする原因と言えるのです。
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- 歯周病が他の病気を引き起こすことがあるのでしょうか?
重症の歯周病になり、口の中に歯周病を引き起こしている細菌が多くなると、血液や呼吸器内に入り込み、心筋梗塞・動脈硬化症・肺炎・早産などを引き起こしやすくします。
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- 歯周病にかかりやすさはあるのでしょうか?
あります。
大きく分けて口の中の状態と全身状態によります。前者は歯並びや歯周病菌の種類や粘膜の形が影響しますし、後者は生活習慣(喫煙など)やそれに関する病気(糖尿病など)、遺伝的影響など、色々な要素が関わって歯周病にかかりやすくなるのです。
また、遺伝子診断、免疫応答・炎症反応の検査により歯周病にかかりやすい患者さんがいると報告されています。特に通常は40歳前後に症状があらわれる歯周病が10歳代後半からあらわれる早期発症型と呼ばれる歯周病がこれにあたります。
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- 歯周病は遺伝するのでしょうか?
歯周病そのものが遺伝するということはありません。しかしながら、非常に少ない例ですが、遺伝性要因があるとされる歯肉の増殖特殊な歯周病があります。また、近年、遺伝子診断により、本当に遺伝的になりやすい人、なりにくい人がいるかどうか科学的に解明されつつあります。
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- 一生懸命歯ブラシをしても歯周病にかかってしまうのでしょうか?
歯周病を予防するには歯の表面や歯と歯の間、歯と歯肉の境など、かなり行き届いた歯磨きが必要です。本人は充分磨けていると思っていても、実際には歯ブラシだけでは不充分な事がよくあります。
そのために、歯科医師や歯科衛生士による各個人に合った歯ブラシと補助的な清掃用具(フロス・歯間ブラシ等)による歯磨き指導を受ける事をお奨めします。
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- 母親が歯周病にかかっていると子供にうつりますか?
乳幼児のお口の中に、もともと居なかった種類の細菌が母親からうつることはありますが、歯周病の原因は主にいくつもの細菌が集まってできたプラークです。したがって歯磨きが行き届いていればお子様にうつることはありません。
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- 口呼吸は歯周病に悪いのですか?
はい。口呼吸することにより口の中が乾きやすくなり、プラークが溜まりやすくなります。また唾液による自浄作用がなくなることから口の中の細菌の活動性を高めるなど、悪影響があります。
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- 歯ぎしりが歯周病の原因になるのでしょうか?
歯ぎしりが直接歯周病の原因となることはありません。
しかしながら、強い力が歯に加わることで、歯の根やその周囲の骨組織に負担をかけ、骨を特定部分のみ吸収させたりします。
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- 噛み合わせが悪いと歯周病の原因になるのでしょうか?
噛み合わせが悪いことにより、一部の歯に不自然な強い力が加わり、歯ぎしりと同様に、歯周病の症状を悪化させる原因になる場合があります。
Maternity Oral Careマタニティオーラルケア
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- 妊娠中なのですが、お腹の中の赤ちゃんのために口の中のことで注意をすることはありますか?
妊娠前にむし歯の治療や親知らずを抜くなど出来ることは早めにおこないましょう。
歯の治療の中には期間がかかるものもあります。また、妊娠期の体調変化やお母さんの体と生まれてくる赤ちゃんへの影響、精神的な負担を考えると、妊娠時や出産後の授乳・育児の期間に歯科治療を受けなくてすむように事前に健診や治療を受けるようにしましよう。
また、むし歯や歯周病を予防するためには、口の中を清潔に保つことが大切です。自分にあった歯の磨き方の指導を受け、歯磨きの習慣を身につけるようにしていきましょう。
現在では、歯周病と早産や低体重児出産との間に関連があるとの報告もあります。これを機会に、一度歯科で健診を受けてはいかがでしょうか。
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- 子どもの歯はいつからできるのですか?
乳歯は妊娠中に作られます。
「歯」は、歯のもとになる芽(歯胚)ができそこにカルシウムやリンなどの無機質が沈着し、硬く成熟し(石灰化)、生える準備をはじめます。乳歯の歯胚は、妊娠7週目からでき始め、妊娠4カ月頃から石灰化が始まります。お誕生までに乳歯が生える準備はできています。永久歯の歯胚は妊娠4〜5カ月頃からでき始め、お誕生頃から石灰化が始まります。
丈夫な歯をつくるためにはカルシウムやリン、タンパク質、ビタミンA・C・Dなどの栄養素を含む食品をバランス良くとることが大切です。カルシウムとリンは歯の石灰化のために、タンパク質は歯の基礎となり、ビタミンAは歯の表面のエナメル質の形成に、ビタミンCは象牙質の形成に、ビタミンDはカルシウムの代謝や石灰化に影響します。お母さんの栄養は、お母さん自身の健康を保つと同時に赤ちゃんの歯の正しい発育を促すためものです。
妊娠したら、大切なお子さんとご自身の歯と口の健康のために妊婦健診や歯科を受診しましょう。
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- むし歯が多いのですが赤ちゃんもむし歯になりますか?
虫歯になりやすい歯の性質、唾液の性質など、遺伝的なものも確かにあります。
またむし歯菌の量によっても影響されていることは知られています。むし歯菌はお母さんから赤ちゃんに伝播すると言われていますから、お母さんのむし歯も早く治療してできるだけ感染しないようにしましょう。
それよりも、小さい子供のむし歯は、育つ環境に左右されることが多いものです。哺乳瓶に入れてジュースやイオン飲料を常に与えたり、炭酸飲料を早い時期から与えるといった飲み物の与え方、歯が生えているのに歯磨きの練習を始めていない、仕上げ磨きをしていないという歯磨き習慣など、さまざまな生活習慣が赤ちゃんのむし歯をつくります。
妊娠中は食事がつわりなどで食生活が偏りがちです。赤ちゃんが生まれたらできるだけ3食規則正しく食べ、だらだら食べはやめましょう。また食後の歯磨き習慣をしっかり守りましょう。
子供のうちに正しい食生活、歯磨き習慣を身につけられる様にしましょう。
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- 妊娠期の歯の治療は可能でしょうか?
一般的には、安定期(16週〜)の歯の治療は可能です。
その他の時期でも、お母さんの体の状態や治療内容によっては可能です。歯科を受診する前に、かかりつけの産婦人科の先生に相談しましょう。さらに、歯科を受診する際に、妊娠していること、何週目なのか、お母さんの体の健康状態、産婦人科の先生の意見等を伝えてください。
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- つわりがひどくて歯が磨けません。口の中がねばねばして気持ち悪いし、歯肉が腫れて痛みます。出血もあります。どうしたらいいですか?
つわりで歯が磨けないときには無理をせず、食後すぐにうがいをして食べかすを取り除くなど出来ることから始めましょう。
女性ホルモンの変化により、つわりにより歯が磨けないことや食事を小分けにするなどお口の中が汚れがちになることがあります。唾液の量が減ったり、口の中が酸性になりやすいことなど妊娠による変化から、虫歯、歯周病や知覚過敏になりやすくなります。
つわりで歯が磨けないときには無理をせず、食後すぐにうがいをして食べかすを取り除くなど出来ることから始めましょう。歯を食後すぐに磨くことにこだわらず、体調のよいときに磨くように心がけましょう。
歯肉の炎症については、口の中を清潔に保つことが何よりも大切になります。つわりが治まってから、歯ブラシでは取れない硬くなった汚れをお掃除するために歯科を受診してはいかがでしょうか。ただ、痛みや腫れを伴う際には、早めに歯科を受診しましょう。
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- X線撮影は大丈夫ですか?
歯科治療でおこなわれるX線撮影の放射線量は、1年間に人体が浴びる自然放射線量と比べて微量です。
歯科用のX線撮影は腹部からも離れており、お腹の赤ちゃんへの放射線の影響は無視できるレベルです。さらに防護エプロンの着用で被曝量を軽減できます。ですが、X線撮影は必要最小限にとどめるべきでしょう。一方、X線撮影から得られる情報によって正しい診断、治療ができることも事実です。担当の先生とよくご相談ください。
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- 歯科治療時の麻酔の影響はありますか?
歯科治療で使用される局所麻酔は、おもに2%リドカイン製剤(オーラ注®)です。
妊娠中にこの局所麻酔を投与してもお腹の赤ちゃんへの危険性はほとんどないことが報告されています。疼痛によるストレスを考えると、安定期(16週〜)であれば局所麻酔は使用した方がよいでしょう。
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- 歯科治療に恐怖心があります。笑気ガスを使った治療はできますか?
笑気ガスは、歯科治療時の恐怖や不快感を軽減する精神鎮静法の一種です。
低濃度の笑気ガスと酸素を混合して吸入することによって、意識を失わずにリラックスした状態になります。ですが、妊娠初期(15週まで)には笑気ガスによる催奇形作用の報告があるため使用しません。笑気ガスを使用しても歯科治療中の局所の痛みまでは除去できませんから、局所麻酔は併用することになります。
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- 歯の痛みがひどいのですが、痛み止めや化膿止めを飲むことに心配があります。大丈夫でしょうか?
基本的には妊娠中は薬を内服しない方向で考えます。
ですが、薬を使用しないことでお母さんの体に悪い影響があると考えられる場合には、お腹の赤ちゃんへの影響が少ない痛み止めや化膿止めの薬を必要最小限処方することがあります。
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- 妊娠中に抜歯をしても大丈夫ですか?
安定期(16週〜)であれば処置は可能です。
治療時には局所麻酔を使用し、抜歯後は痛み止めや化膿止めを処方しますが、お腹の赤ちゃんへの影響が少ない薬を使用します(各Q&A参照)。逆に治療をしないことで、感染や慢性的な疼痛が出る方が妊娠に与える影響は大きいと考えられます。
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- 根の治療に使う薬のお腹の赤ちゃんへの影響はありますか?
お腹の赤ちゃんにはもちろんのことお母さんの体にも影響はないと考えられます。
根の治療時には、次回の治療までの間に清掃した根の中が汚染されないように、ごく少量の薬液を根の中に置いてきます。そして、その上を通常2種類のセメントで蓋をします。二重に蓋をすることで、口の中に薬液が漏れ出すことはありません。揮発した薬液は根の先から体内へ移行する可能性が考えられますが、その量はごく微量であるため、お腹の赤ちゃんにはもちろんのことお母さんの体にも影響はないと考えられます。
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- 虫歯に詰め物をしたいのですが、お腹の赤ちゃんへの影響はないですか?
歯に詰める白い(歯の色)ものを「コンポジットレジン」といいます。
数年前、コンポジットレジンにはビスフェノールAと言う環境ホルモンが含まれているから危険であるという話がありました。しかし現在では、研究により人体に健康リスクを生じる量ではないということがわかっています。
2008年7月、欧州食品安全機関は「母親が体内でビスフェノールAを急速に代謝し排出するため胎児の曝露は無視できること、また乳児も1mg/kg体重/日以下の用量では同様に代謝・排出できることから、耐容一日摂取量(0.05mg/kg体重/日)はお腹の赤ちゃんや乳幼児を含む消費者に対して十分な安全域を確保している」と発表しています(厚生労働省HPより)
Otherその他
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- 歯列・咬合が要観察と指摘されました。どのようなところを観察し、どのようになったときに精密検査を受ければよいのでしょうか?
健康診断のときに要観察「1」と指摘されたら、どの部位、どの状態が要観察なのか説明をよく聞いて現状をよく把握してください。たとえば、歯の生え替わり方がおかしいとか、歯並びがガタガタしていないかとか、上下の歯がきっちりとかみ合っているかといったところをよく観察してください。また、食事の時、食べにくかったり、発音がしにくいとかあるいは、顔の外見を気にし過ぎるようなことがあれば、養護教諭、学校歯科医あるいはかかりつけの歯科医に相談してみましょう。
さらに次のような症状が観察されれば、精密検査を受けた方がよいでしょう。
小学校低学年で、上下の前歯が生えそろったころ、
1)極端な受け口(反対咬合)や上顎前突になっている。
2)上あごと下あごが極端にずれている。
3)奥歯でかんだとき前歯がかみ合わない。
4)下の前歯がまったく上の前歯に隠れてしまっている。
小学校高学年になって
1) 歯と歯の間の隙間が大きい。
2)歯並びが極端にガタガタしている。
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- 歯列・咬合が要観察と指摘されました。毎日どのようなことに気をつけて生活すればよいでしょうか?
栄養や食材のバランスを考え、歯ごたえのある食品をよくかんで食べるようにしましょう。あごの骨や筋肉を鍛え、健全な口腔機能を果たせるようにしましょう。
食事の時にいつも片側だけでかむ癖がありませんか?頬づえをついたり、うつ伏せになったり、いつも同じ向きに寝たりしていませんか?指吸い、ほっぺた吸い、唇吸い、舌の突き出しなどの変な癖がありませんか?口を開けていることが多く、口を開けていないと息がしにくいことはありませんか?このような歯列や咬合に悪い影響を与える癖は、早く治すように努力しましょう。日ごろから、規則正しい生活習慣を身につけ、口を結んで背筋を伸ばした姿勢を心がけましょう。
食事は時間をかけてよくかんで食べましょう。
お話をするときには、はっきりと相手に聞き取りやすいようにしゃべるようにしましょう。
むし歯や歯周病にならないように、歯みがきを丁寧にしましょう。
上顎前突などになっていると、口や歯をぶつけた時に唇が切れたり、歯が折れたりしやすいので気をつけるようにしましょう。
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- 顎関節が要観察と指摘されました。どのようなところを観察し、どのようになったら、精密検査を受ければよいでしょうか?
口を開けるときに痛みがありませんか?口が開けにくかったり、閉じにくかったりしませんか?かみしめた時、こめかみのあたりが痛いことはありませんか?
このような状態が長く継続している時には、精密検査を受けた方が良いでしょう。
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- 顎関節が、要観察と指摘されました。毎日どのようなことに気をつければよいでしょうか?
日頃から、顎関節を含む口腔器官の健全な発育を目指して、左右均等によくかんで食事をするように努力しましょう。歯ぎしりや食いしばりの癖はできるだけ早く治しましょう。大きな物を無理に一口で食べようとしたり、片側だけでしかかまないような癖は、顎関節にとってはよくないことです。わざとあごの関節の音を出してみせるようなことはやめましょう。
定期的に、1年に2回ぐらいは経過を観察してもらうようにしましょう。
しかし、必要以上に神経質になることはありません。
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- CO・GOって何?
当会が、昭和60年から提唱し、平成7年の学校健康診断から導入された学校歯科保健の用語です。検出基準は、学校歯科医の方はご存知と思いますが、COの検出にあたっては、検出基準を平成15年に改め、「主に視診で行う」となりましたので、ご注意ください。
また、CO・GOともに学校歯科保健の用語であって、臨床の正式な学術用語ではありません。学校や家庭での保健指導等を行いながら経過を観察し、歯と口腔の健全な育成を目指すことを目的として設定したものですので、学校健康診断後に治療勧告書(健康診断結果のお知らせ)を持って、児童生徒が歯科医院を訪れた折には、明らかなCやGでない場合は、治療を急がず経過を観察してください。また、一定期間経過後は、必ず臨時の健康診断を行い、もしCやGになってしまったら、直ちに治療を勧めてください。
※児童生徒・保護者の皆様へ
COは、テレビCMにも流れているように「むし歯になりかけの歯」です。また、GOはそのままにしておくとひどい歯肉炎になってしまう恐れがあります。
いずれも正しい歯みがき方法を励行し、食生活を改善する等を行えば、進行を止めたり健全な歯や歯肉に戻ることもあります。
特に低年齢の児童の場合は、正しい歯みがきができない場合が多いので、保護者の方が、仕上げみがきをすることをお勧めします。
正しい歯みがき方法については、学校や歯科医院でお尋ねください。
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- 歯・口・顔の発育に悪影響を及ぼす癖や習慣にはどのようなものがありますか?
歯は、舌や頬や唇の圧力のバランスのとれた位置に並んで生きています。このバランスに異常な圧力が外から加わると、歯の位置やかみ合わせの異常が生じてきます。かみ合わせのずれは、ひどくなると、顔の左右のずれも起こしてくることになります。
指しゃぶり(タオルや毛布をしゃぶっていることもある。)、舌を前の方に突き出す癖、唇をかむ癖、爪かみ癖、口で呼吸をする癖、歯ぎしり、頬づえをつく癖あるいはいつも同じ向きに寝る癖があるなど、生活習慣の中で見られるものがほとんどです。
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- 歯・口・顔が健やかに発育するためにはどのようなことに気をつけて子育てすればよいでしょうか?
昔から、食卓を囲んだとき、親は子どもに、「姿勢をよくして、よくかみなさい」と注意をします。この言葉の中に質問に対する答えが入っていると思いませんか。
まず姿勢を正すということです。頭がしっかりと安定していなくては、十分にかむ力を発揮できません。首がふらふらしているようでは、首を支えている筋肉といっしょになって働く顎の筋肉の働きがちゃんと発揮できないからです。首の筋肉はまた、全身の骨格や筋肉によって支えられています。つまり、かむことには、身体全体がかかわりを持っているのです。姿勢をよく保持するためには、身体全体を支えている足腰がしっかりしなくてはなりません。最近の子どもたちは、家の中で、テレビゲームなどで遊ぶことが多く、外で運動して遊ぶということが少なくなってしまっていませんか?身体を動かすことが少なければお腹も空きませんし、食欲もなくなります。基本は、しっかりと運動し、正しい食習慣を身につけ、よくかんで食べることが大切です。
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- 口を開けてクチャクチャ音を立てて食べるのですが、どうしたらよいでしょう?
口を開けて音を立てて食べることは、「しつけ」や「礼儀作法」の点からも決してよいことではありません。昔から言われてきているしつけや作法は、心身ともに健康であるために大変理に適ったことだとも言えます。
口を開けて食べれば、食べ物をこぼしやすいですし、かむ回数も減少しますし、飲み込むための食塊の形成もうまくいかないために、飲み込むときには、口のまわりの筋肉を無理に使って飲み込むようになります。よくない嚥下の癖がついてくることにつながります。歯列やかみ合わせにも悪い影響が出てきます。
ときに、アデノイド、扁桃腺肥大、アレルギー性鼻炎など鼻疾患による鼻閉や、上顎前突などで唇をうまく閉鎖できないというようなこともあります。これらの疾患が原因の場合は、その原因に対する治療が必要ですが、とりあえず、家庭では、口を閉じて食べられるように姿勢を正しくして、呼吸と摂食とを交互に行えるように落ち着いて食べるようにして、一口量を少なくして、一口の摂取時間を短くする工夫が必要です。
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- 片側だけでかんでいるようですが、心配ありませんか?
原因として、むし歯や歯並びが悪いために片側咀嚼をしていることもありますが、まったくそのような問題がなくても癖で片側咀嚼をする子どもがいます。そのような癖が長く続くと、顎関節の異常が起きて来たり、筋肉の発達に左右差が出て来たりして、顔の発達に影響して顔が曲がって来たりすることもあります。姿勢にも影響すると言う専門家もいるほどです。テレビを横向きに見ながら食べるような習慣も大変よくないことです。左右まんべんなくかめるような習慣をつけるようにしましょう。
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- 歯や口のケガの対処法について教えてください。
歯のケガについては「破折」「脱臼」「陥入」の3つに分けて説明します。
1.破折
破折とは、歯が折れた状態をいいます。
その場合には折れた歯そのものから出血しているどうか、確認してください。出血が見られたら直ちに学校歯科医か、かかりつけ歯科医に受診してください。出血がない場合には時間的に余裕があります。その際、破折片があれば持っていってください。
2.脱臼
脱臼とは、歯が抜けてしまったか、抜けそうな状態をいいます。
抜けてしまった場合は、少量の保存液(なければ、牛乳か生理的な食塩水)をかけてから同じ液を入れた容器に歯を入れて直ちに学校歯科医か、かかりつけ歯科医に受診してください。抜けそうな場合も直ちに受診してください。
3.陥入
陥入とは、歯が歯茎の中に潜ってしまった状態です。これはケガの程度がかなり重いと考えてください。
歯や口の状態以外にも意識があるか確認して直ちに学校歯科医か、かかりつけ歯科医に連絡してください。病院への搬送が必要な場合もあります。
口のケガでは、「軟組織外傷」「顎骨骨折」の2つに分けて説明します。
口のケガでは、「軟組織外傷」「顎骨骨折」の2つに分けて説明します。
1.軟組織外傷
軟組織外傷とは、唇や歯茎や舌のケガをいいます。歯の外傷に伴って起きていることも多いので、この場合には学校歯科医か、かかりつけ歯科医に連絡を取って判断を仰いでください。
2.顎骨骨折
顎骨骨折とは、上あごの骨や下あごの骨が折れた状態をいいます。歯や口のケガの中では最も重症なものです。意識を確認し、簡単な消毒をして至急に学校歯科医か、かかりつけ歯科医に連絡をとり、病院(口腔外科)に搬送してください。